守備

守備の読み:捨て牌から危険牌を絞る5つの手順

読みは相手の手を当てるゲームではありません。決まった順番で消去していく作業です。宣言牌を見て、捨て牌の列を見て、筋と現物で引き算をして、最後に自分の手牌に戻ります。順番を間違えると、とっくに崩れた仮定の上に結論を積むことになります。

10 分で読めます麻雀研習社 編集部
執筆 · 麻雀研習社編集チーム · 編集チームと審査

この記事の要点

一、読みは消去であって推測ではない

読みを「待ちを当てる作業」と考えている人が多いですが、実用になるのは消去です。34種の牌を「和了られない」「和了られるかもしれない」「おそらく待たれている」の3段階に分け、自分が受け入れられるコストの中で1枚を選びます。

順番が重要なのは、後の証拠が前の結論に依存するからです。宣言牌を最初に見るのは、相手の聴牌の成熟度を決めるから。現物を早く見るのは、推論なしで確定するからです。順番を逆にすると、不確かな仮定で別の不確かな仮定を説明することになります。

二、手順1:立直宣言牌

見るのは3つ。位置、ツモ切りか手切りか、何巡目の立直か。

位置:横に置かれた牌が立直の巡目を示し、その前後の捨て牌との関係から、その時点で手に残っていたものが見えます。

ツモ切りか手切りか:ツモ切りは直前に引いた牌をそのまま切ったという意味で、その巡より前から聴牌ないし聴牌に近い状態だったことになります。宣言牌は手牌から選んだ1枚ではないので、「この形は不要」という情報を持ちません。手切りは手牌から選んだ1枚なので情報量が大きく、聴牌した巡にわざわざ切ったということは、その牌の周辺の形が不要だということです。

巡目:6巡目の立直と13巡目の立直は別物です。序盤の立直は両面の比率が高く、筋の信頼度も高くなります。終盤の立直は良形がすでに和了られたか切られた後で、残るのはカンチャン・ペンチャン・シャンポン・単騎が中心になり、筋は参考程度になります。

見落とされがちな点がもう1つ。宣言牌は宣言者自身に対して安全です。自分で切った牌なので振聴になり、その牌ではロンできません。ただしこれは宣言者に対してだけで、他家には当てはまりません。

三、手順2:宣言前2巡の捨て牌列

1枚の捨て牌の情報量は限られますが、列になると一気に増えます。見るのは「何を先に切り、何を後に切ったか」です。

ある花色の么九牌を先に処理し、別の花色の中張牌を後に切るのは、染め手の方向を示します。不要な花色の端を落とし、1つの花色に賭けている形です。逆に中張牌を先に切り、么九牌を後に切るのは、七対子や国士のルートか、単なる牌効率の進展に見えます。

同じ花色の中張牌を続けて切るのは、その花色が手の中で弱い証拠です。立直の2巡前まで特定の花色を切っているなら、その花色の両面を待っている可能性はかなり低くなります。

ただし注意が必要です。列から出るのは「方向」であって「待ち」ではありません。方向は危険牌の順位付けにしか使えず、特定の牌を安全だと宣言することはできません。方向を結論にしてしまうのが、読みで最も多い誤りです。

四、手順3:筋

ルールは1つ。相手がある牌を切っていれば、そこから3離れた牌が筋になります。4pを切れば1pと7p、5pを切れば2pと8p、6pを切れば3pと9pが筋です。

向きに注意してください。3sを切って筋になるのは6sだけで、9sは筋になりません。9から3離れた牌は6sであって、6sは切られていないからです。筋は「3離れ」であって「1-4-7の組が全部安全」ではありません。組を1本の線として覚えるのが、初心者が最もやりやすい間違いです。

限界もはっきりしています。筋が否定するのは両面だけです。1p待ちの形のうち、23pの両面は4pで消えますが、1p単騎と11pシャンポンは残ります。13pカンチャンは2pを待つ形なので、そもそも1p待ちではありません。つまり筋は「1つの形を消した」だけで、「この牌が安全」ではありません。

実用の目安として、序盤の立直の筋は主軸にできますが、終盤の立直の筋は補助にしかなりません。終盤の待ちは愚形の比率が明確に高く、愚形は筋を無視するからです。

五、手順4:現物と壁

現物は相手自身が切った牌で、その相手に対して100%安全です。振聴は確率ではなくルールだからです。推論は不要で、そのまま「確定安全」と印を付けます。

ただし現物は消耗品です。3枚あればあと3巡しのげますが、1枚しかなければ、どの巡に使うかを決めなければなりません。唯一の現物を最初の巡に切るのは、保険を自分から手放すのと同じです。

壁はある牌が4枚すべて見えている状態です。その牌を必要とする搭子の形を否定し、隣の牌を安全にする働きがあります。ただし壁は片側しか守りません。3pが4枚見えているとき、2pはシャンポンと単騎だけになりますが、4pは56pの両面で待たれる可能性が残ります。壁を使う前に、左右の形をそれぞれ書き出してください。

六、手順5:自分の手牌に戻る

手順1から4で出るのは「どの牌が危険か」の順位です。手順5で計算するのは「そのリスクを取る価値があるか」で、ここは数字でしか答えが出ません。

やり方は、候補の捨て牌それぞれについて、切った後の向聴と受け入れ枚数を計算します。安全度が1段違っても牌効率がまったく同じなら安全なほうを選びます。安全なほうが向聴を1つ落とすなら、この局の和了価値で埋められるかを見ます。

見落としやすいチェックがもう1つ。その牌を切った後、次の巡に安全牌が残っているかです。手元の安全牌がこれ1枚なら、切った瞬間に次の巡の選択権を牌山に渡すことになります。

七、実例1:6巡目の手切り立直

下家が6巡目に立直、宣言牌の4pは手切りです。河は9m、1s、4p、2z、6s。あなたは子で、9pを引いたところ。手牌は 234m 567m 678s 45p 1p 9p 北 の14枚です。

手順1、宣言牌:4pが手切りなので、手牌から選んだ1枚です。聴牌した巡に4p周辺の形が不要だったことになります。手順2、列:前に9mと1s、異なる花色の么九牌で、染め手の方向ではありません。手順3、筋:4pが切られているので1pと7pが筋です。

手順4、引き算:1pは筋で、1pを待つ23pの両面は4pで消え、単騎とシャンポンだけが残ります。9pに筋はなく(9pの筋は6pで、6pは切られていません)、78p両面・単騎・シャンポンの3つが生きています。北は生牌の客風で、単騎とシャンポンの両方があります。

手順5、自分の手牌:1pを切っても9pを切っても北を切っても、1向聴・受け入れ4種14枚で牌効率は同じです。4pか5pを切ると2向聴に落ちます。枚数は増えますが、向聴が1つ戻ります。

結論は1p切り。3つの孤立牌は牌効率が同じなので、差は証拠だけです。両面を否定する材料があるのは1pだけです。

八、実例2:12巡目のツモ切り立直

対面が12巡目に立直、宣言牌の7mはツモ切りです。河は9s、1p、9p、7m。立直の2巡前に、1pと9pを続けて手切りしています。

手順1:7mがツモ切りなので、立直の前から聴牌していたことになります。7mはたまたま引いた不要牌で、「mの中張は不要」という情報は持ちません。手順2:立直前にpの么九牌を続けて処理しているので、pはこの相手にとって弱い花色です。方向はmかsです。

手順3、筋:7mが切られているので4mと1mが筋です。手順4、引き算:9sは河の1枚目、現物で100%安全。4mは筋ですが終盤の筋は割り引きます。北は生牌の客風で、単騎とシャンポンの両方が残ります。

手順5、手牌の計算:手牌は 234p 567p 678m 89s 4m 9s 北。9sを切っても一向聴のままで、受け入れは3種10枚(4m・7s・北)。4mを切れば一向聴・5種16枚、北を切れば一向聴・10種35枚で、北がいちばん効率的、そして危険です。現物で安全を買う代償は6枚です。

結論は9s切り。12巡目、相手が立直、自分はまだ1向聴。この6枚はほとんど何も買いません。1向聴から聴牌まで普通は2巡かかり、その2巡が残っていないからです。終盤に現物を筋より先に置くのは、慎重だからではなく、計算した結果です。

よくある質問

筋の牌は必ず安全ですか?
いいえ。筋が否定するのは両面だけで、単騎・シャンポン・カンチャン・ペンチャンは筋を無視します。序盤の立直は良形が多く筋は信頼できますが、終盤の立直は愚形が多く、筋は参考程度になります。
ツモ切りと手切りの違いは?
ツモ切りは引いた牌をそのまま切ることで、手牌から選んだ1枚ではないため情報量が小さいです。手切りは選んだ1枚なので、その周辺の形が不要だという情報を持ちます。宣言牌を見るときはまずここを分けます。
現物と筋はどちらを優先しますか?
現物です。現物は振聴のルールが保証する100%安全で、筋は2つの形を消すだけです。現物が少ないときは、どの巡に使うかも合わせて決めます。
読みが外れたらどうすればいいですか?
読みは確率の順位付けで、保証ではありません。鍛えるべきは「順番どおりに消去する」という動作です。順番が正しければ外れは確率の問題で済みますが、順番が逆だと安全牌を危険牌と誤認します。

本記事は学習・練習用です。ギャンブルには反対します。牌局と数値は説明用の例で、収益を約束するものではありません。

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